【新唐人2016年07月11日】
中国当局が昨年の2015年7月9日に人権派弁護士の一斉摘発を行った709事件から1年を迎えた今年の7月9日、国際社会の法曹界や人権団体、米国務省、ドイツ駐中大使館などが中国政府に対し未だ拘束中の弁護士らを釈放するよう求めました。また、全米弁護士協会が初となる国際人権賞を拘束されている女性弁護士の王宇氏に授与しました。
ヨーロッパ弁護士会、国際法学者委員会、アムステルダム弁護士協会、香港法政匯思、台湾中国人権派弁護士を応援するネットなど国際社会の法律団体15団体と国際的に著名な学者や弁護士数十名が、連名で中国政府への公開書簡を発表し、中国政府が国際人権条約を遵守し、昨年の709事件で逮捕した弁護士やその他の人たちを直ちに釈放するよう求めました。
書簡では、中国政府当局が人権派弁護士や人権活動家を逮捕した方法が法律に違反していると指摘しています。
香港の中国人権派弁護士に関心を寄せる会・何俊仁主席:「いったい彼らがどんな罪を犯したというのでしょうか。なぜ彼らには自分の弁護士を要請する権利さえ与えられないのでしょうか。なぜ家族との面会さえ許されないのでしょうか。幾人かはテレビの前で罪を認めるよう強要されています。これは圧力によるものだとわれわれは考えています。」
ボイス・オブ・アメリカの報道によると、書簡ではさらに、拘束された人々には弁護士を要請することもできず、家族との面会もできないでいるとし、彼らがひどい待遇を受けていると指摘しています。そのほか、当局は逮捕した人に「罪を認め」させたり、家族を監視下に置き嫌がらせをするなどしていること、検察と裁判所は法律の手順に違反して、家族や代理弁護士の正当な要求や告発を拒否していることなども指摘しています。
潘基文国連事務総長が訪中していた7日、天津公安局は著名な人権派弁護士の李和平氏の助手の趙威氏を釈放しました。それより前に、趙氏が拘留中に暴力やセクシャルハラスメントを受けているとして趙氏の夫が任全牛弁護士を通して当局に訴えていましたが、趙氏釈放の後、今度は任弁護士が「流言を流した罪」で逮捕されました。
台湾人権促進会秘書長・邱伊翎:「こうした弾圧が相変わらず続いています。中国政府は自国の法律を遵守すべきで、人権派弁護士や人権活動家を不当に逮捕すべきではありません。」
世界で最も影響力のある団体の一つである全米弁護士協会が同じく9日、同会初の人権賞を、中国の人権と正義、公民の自由、法治に対する貢献を称え、1年前に不当に逮捕された王宇弁護士に授与することを発表しました。
王弁護士は中国の著名な女性人権派弁護士で、法輪功学習者の冤罪弁護など数多くの人権事案を担当してきました。また、法輪功学習者が江沢民元国家主席を告発することを支持すると公の場で表明してきました。
台湾人権促進会秘書長・邱伊翎:「この賞を彼女が受賞したことは非常に栄誉なことですが、残念なことに、彼女が今どこにいるのか、いったいいつ釈放されるのか、分かっていません。この賞によって、中国における人権状況の劣悪な状況が一層浮き彫りになるでしょう。」
このほか、アメリカ国務省やドイツ大使館、イギリス大使館がそれぞれ709事件一周年を迎えての声明を発表しており、逮捕された人々の状況に関心と憂慮を示しました。
「中国人権派弁護士に関心を寄せる会」が発表したレポートによると、709事件で拘束された人は25省で319人に上るということです。このうち弁護士9人、法律事務所の職員1人、人権運動家13人が未だに拘束されています。
逮捕されている人権派弁護士の家族は8日、共同声明を発表し、当局が弁護士らを釈放し、家族に対する監視を止め、家族の法的権利を保障するよう求めました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/07/11/a1275496.html(中国語)
(翻訳/白白 ナレーター/淳萌 映像編集/李)